「君の夢は、どんな夢?」

2022年11月11日。

目を疑う一報が飛び込んだ。

 

7 MEN 侍の佐々木大光「あまり経験したことがない演目」 ミュージカル出演で駆け落ちするダンサー役 | ORICON NEWS

 

ミュージカル出演!?

駆け落ち!?!?

ダンサー役!?!?!?

 

とんでもないことになった。

 

さらに衝撃は続く。f:id:cansea_you:20230507213630p:image

……何!?!?!?

分かんない分かんない分かんない。

何度目を疑っても、既にステージで見たことのある素晴らしい俳優陣の中に、自担が、いる。

自担が、いる!?

 

彼のパフォーマンス力と舞台映えする姿は、よく分かっていた。努力を惜しまない人だと知っていた。

だから大丈夫。今までより一回りも二回りも大きくなった姿が楽しみだな。

そう思う反面、やっぱり心配だった。彼はアイドルだ。

 

でも今思い返してみれば、幕が開くまでの5ヶ月、と〜〜〜〜っても楽しみだった。

その間のジャニーズ伝説、そして数々のテレビ出演。

ひとつひとつを通り過ぎる度に成果を出し、目に見えて自信を纏っていく彼に、大舞台で輝く姿への期待が増していくばかりだった。

 

そして2023年4月9日、初日を迎えた。

 

GYPSYという舞台は、とあるヤベェステージママ・ローズと、ママに振り回されまくる娘たちルイーズとジューンのお話である。

佐々木大光さん演じるタルサは、ローズが指揮をとる、姉妹を含めた小さなカンパニーの一員。全国様々な劇場で演劇をしながら、カンパニーと旅暮らしをしている。しかし、タルサはローズの作る演目に不満を抱き、自分の演目を作ることを夢見て、こっそりダンスの練習に明け暮れていた。ルイーズは、「ある人への想い」を語りながら演目を作り上げるタルサに恋焦がれていたが、タルサがダンスのパートナーに選んだのはジューンだった。演目が出来上がると、タルサとジューンは駆け落ちする。それをきっかけにカンパニーのメンバーは次々とローズに愛想を尽かし、最終的にルイーズひとりきりになる。

 

タルサは、ジューンを劣悪な環境から攫う王子様であり、ルイーズに現実を突き付けるキーマンでもあった。

つまりは、「あからさまなイケメン役」である。(?)

 

ダンスシーンや姉妹に話しかける顔や声、セリフ。

姉妹両方から慕われてしまうのも頷けるほどのわぁ……かっこいいな……………が山ほど盛り込まれたありがたい役でした。

 

最初はアイドルであることが心配材料だった。

大物揃いの中で、アイドルであることが足枷にならないだろうか。

 

けれど、タルサの最大の特徴である「大きな夢を語る眼で人を虜にしていく」キャラクターは、アイドルであるからこそぴったりだと感じた。

タルサの良さが物語の中で、大光の良さが舞台の中で生きる、いいキャスティングだったなと感じる。

とにかく舞台映えするスタイルも、得意ジャンルとは少し違ったダンスソロも、1番どうなるか心配だった歌も、持ち前の可愛らしい表情も。

今まで頑張り抜いて得た武器が、タルサをさらに魅力的なキャラクターに仕上げていて素敵でした。

 

ライブハウスでショービズを歌ったアイドルが、劇場でショービズをテーマにした作品を演じるミュージカル俳優へ。

キャパ200の小さな劇場から、東京芸術劇場へ。

少しずつ暗くなる客席、映像演出のない舞台、全編オーケストラ、スタンディングオベーション、何度も出てくるカーテンコール。

 

私が愛する「ミュージカルのステージ」がつまった空間で、自担が生きた1ヶ月間。

またひとつ、宝物をもらった気分です。

 

愛知、博多も、怪我なく病気なく、全公演走り抜けられますように。

 

タルサの、あなたの、夢に辿りつけますように。